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約3年間の不妊治療を経て、外資系企業を退職。KLCへ転院後、PGT-Aにチャレンジし、2022年秋に長女を出産。不妊治療の過程や、育児、赤ちゃんとの生活についてゆるく綴っています。

不妊治療と仕事の両立

おはようございます!みなさん待ちに待った週末ですね。

私は仕事を辞めてからというもの、曜日の感覚がすっかりなくなってしまいましたが、

これまで見て見ぬふりをしていた家事に、クリニック通い、運動と勉強で、あっという間に1日が経っていることがほとんどです。仕事を辞めたら時間を持て余すかなと思っていましたが、きちんとした生活をしようと思うと、やることだらけですね。というか、これまでいかに仕事にしか意識が向かっていなかったかを思い知らされます。

 

私は、新卒で入社してからつい先日まで、ひとつの外資系企業で務めていました。

とても居心地の良い会社で、働き方の自由度も高い。After コロナは、ほぼ在宅勤務という恵まれた環境で、不妊治療への理解とサポートも存分にいただいていた気がします。じゃあ何で辞めちゃったの?もったいなくない?

と思うかもしれませんが、自分の意志で、一旦社会から退くことを決意しました。

 

ここ3年間、不妊治療と仕事を両立し、高度治療に進むにつれて、両立が難しくなってきたなとは思っていたのですが、自分が頑張ればどうにかなると思っていましたし、「不妊治療を始めるにあたり、仕事は辞めた方がいいですか?」と聞かれたら、今でもまずは「ノー」と答えると思います。

 

私にとって仕事は、社会への貢献であると共に、自己の実現であり、自分の承認欲求を満たしてくれるものでもありました。会社は頑張れば頑張った分だけ評価してくれましたし、探せばいくらでも新しいミッションが見つかるような業務だったので、とにかくがむしゃらに突っ走ってきたような気がします。

その結果、重要なポストを任せてもらい、不妊治療を始めてからも、時間に追われる日々を過ごしながら、思うことは色々とありましたが、不妊治療で結果が出ない時に自分を救ってくれたのが、「仕事」でした。

 

大抵の仕事は、頑張ればある程度の結果は出ますし、結果が出なくても前向きにチャレンジした姿勢を上司や同僚が評価してくれます。しかし、不妊治療はどれだけがんばっても結果が出ない時は出ません。時間やお金を犠牲にしてチャレンジした体外受精がうまくいかなかった時、そして妊娠まで至った後に流産してしまった時は、天国から地獄に突き落とされる気分になります。

それでも気持ちを切り替えて、前向きに次のチャレンジに進めたのは、仕事があったからだと思っています。

 

じゃあなんで辞めたの?という疑問に戻りますが、決め手は、

  • クリニックを転院をしたら、ドアtoドアで移動時間が倍以上かかるため、会議などの調整がより難しくなる
  • 色々な妊活を試してきたけど、「妊活にフォーカスする」は未経験だったので、30代最後にチャレンジしてみたい
  • そして何よりも、責任ある立場で仕事にフルコミットできないことがツライ

でした。

 

不妊治療には様々なステージがありますし、ご家族や職場の理解がどれだけあるか等、状況は人によって大きく異なります。ただ、もしも仕事を継続するべきか辞めるべきか迷っていて、自分の意志で決断できる状況にあるなら、私は「まずは両立してみる」ことをお勧めします。高度不妊治療を始めてすぐに結果が出る人もたくさんいらっしゃいますし、私の周りにも1年未満で出産まで至っている人が多く、仕事を辞めずに産休・育休を取っているケースがほとんどです。

そして前述の通り、不妊治療以外に集中できることがあるのは、いざという時に自分の助けになります。

 

私はこれからしばらくの間、「妊活にフォーカスする」という新しいチャレンジフェーズに入りますが、これまで仕事と妊活を両立してきたことに、後悔はまったくありません。まずは目の前のことを頑張って、いつかまた働き始める時のために、その準備だけはしっかりしておこうかなと思っています。