kagenote

約3年間の不妊治療を経て、外資系企業を退職。KLCへ転院後、PGT-Aにチャレンジし、2022年秋に長女を出産。不妊治療の過程や、育児、赤ちゃんとの生活についてゆるく綴っています。

稽留流産 (過去の話)

こんばんは。何だか日が長くなってきましたね。

現在胚盤胞移植に向けて生理待ちという状況で、不妊治療のアップデートがないため、今日は過去の流産経験について振り返ってみたいと思います。

 

私はこれまで2度の稽留流産(出血などの兆候が無いまま発育停止してしまう)を経験しました。いずれも胎嚢・心拍確認後の流産だったのですが、兆候が全く無いため、心の準備ができず、まさに天国から地獄に突き落とされる気分になるやつです。

 

一度目は、ちょうど前のクリニックに通い始めた頃でした。

当時36歳で、すぐに子供を授かりたかったため、所謂ブライダルチェックや卵管検査を済ませ、タイミング法を始めようかと思った矢先に妊娠。「あぁ、よかった。すぐに赤ちゃんが来てくれたんだな。」と正直かなり安心しちゃってました。

そこから胎嚢・心拍確認も順調で、クリニックでも「順調に育ってますねー」としか言われなかったので、このまま予定通り出産するものだと思って、母子手帳をもらいに行ったり(若干フライング)、産院に問い合わせをしたり、成長記録アプリをインストールしたりしていました。

 

そしてそんなウキウキな状態で9週目の診察に行ったら、地獄の審判が下ったのです。

その場では、驚きすぎて涙も出ませんでしたね。状況を呑み込めない内に、流産手術の日がやって来て、「吸引法」でお腹の中の組織が摘出されました。自然排出を待つクリニックもありますが、私が通っていたところは「すぐに摘出して、身体をリセットした方がいい」という判断で、流産宣告の後、数日以内に手術という流れでした。

全身麻酔をするので、手術の痛みは感じなかったけど、何よりも心が痛く、立ち直るののにしばらく時間がかかりました。(麻酔が切れた後数日は鈍痛があります)

 

そして2回目は、体外受精に初めてチャレンジした時でした。

順調に心拍確認まで進み、「あぁ、体外受精に進んでよかった。今度こそ赤ちゃんが来てくれたんだな。」と思った矢先。

9週目の診断で、「7週目以降育っていない。心拍も止まってしまっている」と2回目の流産宣告をされました。前回と違って、ある程度の心の準備はできていましたが、やっぱりツライですね。思わず先生の前で涙がこぼれてしまいました。

 

そしてそして、流産手術当日。「あら?何だか体調が悪いぞ?」

当時はコロナなんて無かったので、明らかにおかしい体調のまま、とりあえずがんばってクリニックへ行きましたが、時間が経っても一向に改善されず、熱は出るわ、悪寒はするわ、手術前なので水は飲めないわの三重苦のまま、手術に突入。先生に相談しましたが、そんな状態でも手術は対応してくれて、無事に終了しました。

手術後しばらく休んでから、麻酔が切れてお腹は痛い、頭はガンガンという悲惨な状態で、クリニックを後にし、近くの内科に駆け込みましたが、結果はインフルエンザA型・・・「こんなことってある?」と思いながら、帰路につきました。

というか、不妊治療クリニックにウイルスを持ち込むって一番やってはいけないことですよね・・・症状からインフルエンザを疑っていたので、他の患者さんとは接触しないよう対処してくれましたが、本当に迷惑な患者だったなと今でも反省しています。

ということで、2回目の流産は、心の痛みを上回るくらいの身体の痛みがあったので、色々考える前に、寝て寝て寝て、回復へと向かっていきました。

 

とてもツライ経験でしたが、流産のツラさ(流産だけでなく何でも)は、経験した人にしかわからないので、人間としてひとつ大きくなれたかな。同じ経験をする人がいたとしても、今後は寄り添って話を聞くことができるかな。と今では思えるようになりました。

 

妊娠・出産は本当に奇跡の掛け合わせですね。